台風のたまごとは正式な気象用語ではありませんが、今後台風になる可能性が高い熱帯低気圧を指す言葉です。
2024年の台風シーズンが本格化する中、台風のたまごの情報をいち早く知ることは防災面でとても重要です。
この記事では、米軍や気象庁の天気図、ヨーロッパ中期予報センターなど各国シミュレーションデータを元に、リアルタイムで最新の台風たまごの進路予想、状況を調査してご紹介します。
台風たまご2024JTWC(米軍)による最新進路予想
Joint Typhoon Warning Center(米軍合同台風警報センター)は、アメリカ合衆国国防総省の機関で、アジア太平洋地域の台風情報を調べています。
台風たまご情報に関して各国シミュレーションデータで一番情報が早いと言われていますが更新は6時間ごととなっています。
エリアは以下の3つです。
- ABPW ( ABbreviated Pacific West )西部北太平洋の略図
- ABIO ( ABbreviated Indian Ocean )インド洋の略図
- CPHC( Central Paciffic Hurricane Center )中部太平洋ハリケーンセンター
日本は「ABPW」のエリアになります。
基本的にそのエリアをまたぐ「越境台風(えっきょうたいふう・発達した熱帯低気圧が東経180度より東などの領域から北西太平洋または南シナ海の領域に移動して台風になったもの)」が発生する確率は非常に低いです。
※2023年8月12日、西経域から進んできたハリケーン・ドーラは日付変更線を超えて強い台風8号ドーラとして5年ぶりの越境台風となりました。
JTWCは、アメリカ海軍と空軍が共同で運営しており、熱帯低気圧の発生から台風への発達を監視しています。
24時間以内に発達する見込みのある低気圧を「High(赤)」
発達する可能性があるものの24時間以上かかる見込みの低気圧を「Medium(オレンジ)」
24時間以内に発達する見込みのない低気圧を「Low(黄色)」と分類しています。
また、風速によって表記されるアルファベットが異なります。
⇓⇓⇓
TD 温帯性低気圧・熱帯低気圧(最大風速11m/s以上)
TS 台風(最大風速17m/s=34ノット以上)
TY 強い台風(最大風速32m/s以上)
STY スーパー台風(最大風速67m/s以上)
台風たまご2024Windyによる進路予想
Windy(ウインディ)は、米軍やヨーロッパの情報を基に世界中のリアルタイムの気象データや台風の現在地を提供するチェコ発の人気のウェブサービスです。
雨、風、温度など天気に関するあらゆる情報が見られます。
windyの右上にあるアイコンで「風」「雨・雲」「気温」と画面の切り替えができます。
台風や熱帯低気圧が発生すると「ハリケーントラッカー(右上にあるメニューから選択)」で表示されます。
6月26日現在ハリケーントラッカーに表示されているのはひとつだけです。
6月26日現在表示されているハリケーントラッカーです。
このような形で表示され、発達すると進路予想も見ることができます。
台風たまご2024ECMWF(欧州中期予報センター)による強さと現在地
ヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)は、台風たまごの予測においても非常に重要な役割を果たしています。
ECMWFのデータは、世界中の気象機関が参考にしている高精度な予報モデルを提供しており、その予測精度は非常に高いと評価されています。
特に中長期の気象予測に強みを持ち、台風たまごが発生してから台風に成長するまでの過程を詳細にシミュレーションします。これにより、数日から数週間先の気象状況を高い精度で予測することができます。
日本では17m/s以上(34kt)の風速がある熱帯低気圧は台風と認定されるので、カラーバー(上の画像)の黄緑より右側の色がついていれば注意が必要です。
気象庁の天気図
気象庁の天気図は毎日更新され、熱帯低気圧の位置や発達状況を示しています。
気象庁の天気図を定期的にチェックすることで、台風の動きをリアルタイムで追跡することが可能です。
27日は梅雨前線が西日本を北上します。九州は雨で、非常に激しく降る所があるでしょう。土砂災害などに警戒が必要です。中国・四国や近畿は断続的に雨が降り、東海は夜から広く雨が降るでしょう。関東も所々で雨が降りそうです。北陸や東北は大体晴れますが、北海道はにわか雨の所があるでしょう。最高気温は27度前後の所が多く、北日本は季節先取りの暑さになりそうです。
https://tenki.jp/guide/chart/
台風たまご2024各地のライブカメラ
主に太平洋岸沿いの、台風が通りそうなルートのライブカメラのサイトをピックアップしました。
まとめ
2024年の台風シーズンに備え、情報を把握することは非常に重要です。
最新の進路予想、気象庁の天気図、ヨーロッパ中期予報センターのデータを元に、台風の動向を正確に追跡することができます。
常に最新の情報をチェックし、適切な防災対策を講じて、安全な生活を守りましょう。
JTWC(米軍合同台風警報センター)
https://www.metoc.navy.mil/jtwc/jtwc.html
ECMWF(ヨーロッパ中期予報センター)
http://www.ecmwf.int/
Windy
https://www.windy.com/
気象庁
https://www.jma.go.jp/bosai/weather_map/
tenki.jp
https://tenki.jp/guide/chart/